宮島(トライボロジー)研究室について


 

トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑)の視点から,いろいろな研究を進めています.
宮島のResearchmaphttps://researchmap.jp/Toshiro_Miyajima)をご覧ください.




 富山県出身で,北陸地区で学び,北陸信越地区の大学を渡り歩いて地元に戻り,2024年度で12年目を迎えます.
 その間,ものづくりの視点から,県内・県外の企業様などに協力いただきながら,研究を一緒に進めています.
 実験室の写真のように,様々な装置を独自に製作したり,改良したりして,実験室の充実を図ってきました.



宮島研究室とは?


<研究の特徴>

 私たちの研究室は,実験系の研究室です.いろいろな装置を使って,モノを作ったり,加工したり,摩擦・摩耗・潤滑などの評価をしたりしています.
 計算・シミュレーションだけが研究ではありません.実際の現象をきちんと解明していく実験研究は,経験・体験しないと,身に付きません.そのような経験・体験は貴重になっています.
 研究室独自の評価装置,加工装置を使って,研究室オリジナルな研究を進めています.


<共同研究等について>

 ご協力いただける企業様との共同研究,科研費研究,その他プロジェクト研究を,長期的(継続)に進めていただいています.10年以上継続している共同研究もあります.
※本学は少人数教育のため,卒論・修論でテーマを割り当てられない場合も,教員と企業と一緒に研究を進めています.
※ テーマの研究のみの成果(試験研究)でなく,教育と研究の融合を重視し,様々な”情報”・”気づき”の場となるように進めています.


<科学・工学・機械を伝える>

・未就学児~小学生においては,地域のイベントでのトライボロジー教室など
・未就学児~高校生までにおいては,大学主催で開催されるダ・ヴィンチ祭など
・高校生においては,大学主催のオープンキャンパスや科学技術体験など
を通して,科学・工学・機械工学・トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑)分野の楽しさ・大切さを伝えています.


New!


2024年9月13日

 高岡向陵高等学校の大学見学があり,研究室を見学してもらいました.ありがとうございました.


2024年8月9日
 大学のオープンキャンパスで,トライボロジーの模擬講義を行いました.”トライボロジー”を知ってもらえたかな?

その後,研究室見学のコースで,研究室も見てもらいました.


2024年8月3日
 大学のダ・ヴィンチ祭にて,研究室の学生が自作で,様々な工夫をこらしたエアーホッケー盤を作製しました.
 それを使って,参加した皆さんのオリジナル紙コースターを使って,楽しんでもらいました.摩擦が起こりにくいって,どういうことか?体験できたかな?


2024年6月5日
 これまでの講演会等の発表を更新しました.研究テーマ名をご覧ください.


2024年4月22日
 日本機械学会第 23 回機素潤滑設計部門講演会(MDT2024)の技術情報交換会にて,M2・山本美空さんが,2023年度年次大会での若手優秀講演フェロー賞を受賞いたしました.



学部3年生の皆さんへ


 トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑)は,ただ単に擦っているだけと言われることがあります.大変残念です.そうであったら,共同研究などできません.

 機械は,4力学・計算・構造力学,材料力学だけでは,成り立ちません.製品にはなっても,機能面を有さない機械になってしまい,壊れます.
 表面・トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑)は,重要な機械技術です.様々な現象を複合的に考えて評価・研究しなければなりません.ただ単に,一つや二つの試験からでは,実現象の解明に至りません.
 数学や物理などの座学が苦手でも,”トライボロジー”を受講してなくても,是非,実際の現象を,自分自身で詳細に観察・分析して,新しい発見と社会に役立つ研究をしませんか?それは,必ず,社会に役立つスキル(気づき,総合的に考える力)になります.


 卒業・修了は,あくまでも通過点です.会社に入ったら,他の大学の学生さんと仕事をしないといけません.そのための学生生活を考えてください.決して,厳しくはありません.他大学の状況が見えていないだけです.是非,その後の将来を見据えた研究室選びを,真剣にしましょう.


 少ない人数構成なので,学会発表など,チャンスは多くあります(学生さんの旅費は,共同研究費などの外部の資金からのみ支払うことができるんです.).
 是非,いろいろなところに行って,発表して,いろんな人と交流して,自分の経験を多く積みませんか? 
 愚直に研究をすることは,就活と会社に入ってからのスキルに大きく影響します.会社に入ることはスタートラインです.




●宮島研究室の 核となる3つの研究・技術

加工・製造 → 観察・分析 → 評価試験 → 観察・分析 → 加工・製造
の一連の工程を ”実験” を通して体験することを進めています.


研究室目標 2024年度(12年目)


“かがやく”・“かがやける”研究室 になろう!

“ワクワク”する 新しい・独自な 研究 をしよう!


主な研究テーマ


①転がりベアリング用の射出成形樹脂保持器研究

 2019年から,富山県内のベアリング用射出成形樹脂保持器を製作されている企業様と共同研究を進めています.
 トライボロジーの視点から,射出成形も行い,①金型に関して,②成形時の状態監視情報からの成形監視,③製品の表面創製,④射出成形品のトライボロジー特性評価などについて研究を進めています.
 特に,ガラス繊維強化,炭素繊維強化,CNF強化等,様々材料について進めています.

M2・1名,B4・1名担当

②鉄系と銅系の摩擦・摩耗特性・焼付き解明

 鉄系材料と銅系材料の摩耗・焼付き挙動について,材料の組織の視点,表面仕上げの視点から,研究を進めています.
 特に,研究室でくみ上げた,リアルタイム表面可視化摩擦試験機を用いて,摩擦面の可視化と摩擦の状態の関係性および,摩擦メカニズムの解明を進めています.
 将来的に,機械のなじみ・耐焼付き性を有する,表面性状(材質・形状など)の指針を目指します.

 

M2・1名担当

③銅合金のトライボロジー特性評価

 富山県内企業様と,様々な銅合金の摺動特性について研究を進めています.製造法,仕上げ方などで,表面状態はかわります.その点のなじみに関わる視点から,研究を進めています.

 

B4・1名担当

④各種材料のMSE評価(表面強さ評価・エロージョン評価)

 MSE(マイクロ・スラリージェット・エロージョン)法は,福井大・岩井 名誉教授パルメソ(マコー創業者)・松原氏により提案された,表面強さ評価法です.
 その方法を長年一緒に研究させていただいた経験を基に,MSE法ならびに,エロージョン摩耗の研究を進めるとともに,これらの技術を用いて,様々な表面強さ評価,微細加工に関する研究も進めています.

M2・1名兼任,B4・1名